アドバンセルは、発泡、接着、外観性向上の用途に使われるアクリロニトリル系モノマーをベースとした発泡粒子です。 加熱することでシェルが軟化し、それと同時に内部の炭化水素が急激に膨張して中空上のバルーンを形成するため、樹脂(基材)と混錬することで、軽量化、柔軟化など、様々な特性を実現させることができます。
製品
粒子グレード | ||||||||||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
グレード | EML101 | EMH204 | EHM302 | EHM303 | EM306 | EM307 | EM403 | EM406 | EM501 | EM504 |
平均粒度 | 14±3 | 40±10 | 20±5 | 30±5 | 26±3 | 40±10 | 28±5 | 30±5 | 26±5 | 17±5 |
発泡開始温度(Ts、℃) | 125±10 | 115±10 | 135±10 | 125±10 | 140±10 | 120±10 | 165±10 | 150±10 | 170±10 | 170±10 |
最大発泡温度(Tmax、℃) | 160±10 | 165±10 | 160±10 | 160±10 | 170±10 | 170±10 | 200±10 | 190±10 | 210±10 | 200±10 |
発泡後の真比重 | 0.017±0.005 | 0.013±0.005 | 0.016±0.005 | 0.016±0.005 | 0.016±0.005 | 0.013±0.005 | 0.016±0.005 | 0.016±0.005 | 0.016±0.005 | 0.020±0.005 |
マスターバッチグレード | |||
---|---|---|---|
グレード | P403M1 | P501E1 | P504E1 |
平均粒度 | 28±5 | 26±5 | 17±5 |
発泡開始温度(Ts、℃) | 165±10 | 170±10 | 170±10 |
最大発泡温度(Tmax、℃) | 200±10 | 210±10 | 200±10 |
キャリア材 | EMMA | PE | PE |
*EMMA、PE以外のキャリア材で対応可能です。
アドバンセルEM
高品質な発泡効果
アドバンセルEMは、熱可塑性ポリマーのシェルと炭化水素のコアによって構成されています。 加熱すると、シェルが柔らかくなり、同時に内部の炭化水素が気化して粒子が発泡します。 アドバンセルEMを母材に含めることで、軽量化や柔軟性の向上など、さまざまな特性・機能が付加されます。 この製品のユニークな特徴の1つである適切なグレードを選択することにより、膨張開始温度とセルサイズを最適化することができます。

化学発泡剤と比較した場合の優位性
アドバンセルEMはシェルで構成されているため、一つ一つの粒子が独立したセル構造になっています。 その結果、ADCA(アゾジカルボンアミド)を主成分とする化学発泡剤と比較して、アドバンセルEMには多くの利点があります。
積水特有の粒子分散技術により、アドバンセルEMは同様の他粒子に比べ、粒度分布がシャープなため、膨張が均一になり、滑らかで洗練された仕上がりを実現します。 アドバンセルEMは膨張に必要な熱量を一定に保ち、発泡開始温度を安定させるため、全体の処理温度をコントロールしやすくなります。
アドバンセルEM

均一な発泡が実現できる結果は次のとおりです。
- 発泡後も均一な粒子構造
- 滑らかで上品な仕上がり
- 少量の粒子添加でも未発泡部分の低減
- 加熱温度がより広い範囲へ
従来の発泡粒子

不均一な発泡の結果は次のとおりです:
- 不均一な粒子構造
- 粗い外観の仕上がり
- 未発泡粒子による不均一な発泡挙動
- 加熱温度の範囲が限定的
アドバンセルEM


と化学発泡剤の比較

